鳥羽市と志摩市には数多くの歴史的建造物があります。その中で国が指定する登録有形文化財をご紹介いたします。
また一般社団法人三重県建築士会本会では、文化庁の「文化芸術振興補助金(文化遺産総合活用活性化事業)」の補助を受けて、登録有形文化財建造物のトレーディングカードを作成しています。このカードは文化財を訪問していただき、県の文化財建造物の紹介と文化財を身近に知解していただくために、見学・来訪者に直接お配りしています。
この機会に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。尚、カードの枚数に限りがあります。その点ご了承くださいませ。
注)一部トレーディングカードを作成していない建物もありますがご容赦ください。
■ 鳥羽市と志摩市における登録有形文化財の分布
● 名称・登録日
①:菅島灯台 2010.01.15
②:旧鳥羽小学校校舎 2010.01.15
③:旧広野家住宅
(主屋・内蔵・土蔵) 2006.03.02
④:中六店舗 2011.10.28
⑤:大王埼灯台 2013.03.29
⑥:大王埼灯台門柱及び塀 2013.03.29
⑦:安乗埼灯台 2013.03.29
⑧:神武参剣道場 2013.12.24
⑨:旧猪子家住宅主屋 2018.03.27
⑩:旧猪子家住宅土蔵 2018.03.27
⑪:旧猪子家住宅門柱 2018.03.27
⑫:松井真珠店店舗 2021.06.24
⑬:松井真珠店蔵 2021.06.24
⑭:かつおの天ぱく主屋 2022.10.31
⑮:かつおの天ぱく作業場 2022.10.31
■ 鳥羽市と志摩市の登録有形文化財「ヘリテージカード」
● 登録有形文化財(建造物)トレーディングカードとは ※三重県建築士会HP抜粋
登録有形文化財(建造物)とは、平成8年にはじまった国の登録制度によって、ゆるやかな規制のもとで守られている建物のことで、建築後50年を経過し地域に親しまれているもの、時代の特徴を良く示しているもの、再びつくることができないものなどが対象となっています。令和元年9月1日現在、三重県内にある登録有形文化財(建造物)は、256件です。三重県建築士会は、平成28年度から平成30年度にかけて、三重県教育委員会が作成した実施計画をもとに文化庁の補助を受け、県内にある登録有形文化財(建造物)を紹介するトレーディングカードを制作しました。令和元年9月1日現在、96件146種のカードが建物の訪問者に現地で配布されており、町歩きが好きな人やカード収集愛好家のなかでひそかなブームとなっています。
名称・登録年月日・所在地
① 菅島灯台
2010年1月15日 鳥羽市菅島街ボシ山122
② 旧鳥羽小学校校舎
2010年1月15日 鳥羽市鳥羽3-1-60
③ 旧広野家住宅 主屋・内蔵・土蔵
2006年3月2日 鳥羽市鳥羽4-3-24
④ 中六店舗
2011年10月28日 志摩市磯部町上之郷392
⑤⑥ 大王埼灯台・門柱及び塀
2013年3月29日 志摩市大王町波切54-3
⑦ 安乗埼灯台
2013年3月29日 志摩市阿児町安乗795
⑧ 神武参剣道場
2013年12月24日 志摩市上之郷375-1
⑨⑩⑪ 旧猪子家住宅 主屋・土蔵・門柱
2018年3月27日 志摩市阿児町神明693-8
⑫ 松井真珠店店舗
2021年6月24日 三重県志摩市阿児町神明字カシコ733-4
昭和前期頃/1929年竣工
木造2階建、瓦葺、建築面積75㎡
登録年月日:2021.06.24 登録有形文化財(建造物)
■解説
賢島港に面する木造二階建の真珠販売店。寄棟造の桟瓦葺で南正面から東西両側面へ桟瓦葺下屋を廻す。二階手摺には松の図柄を彫抜く。一階は西半北寄りを床上の帳場とし、二階は階段西を六畳座敷、東を一二畳半の広間とする。当地の産業を象徴する店舗建築。
※注)ヘリテージ(トレーディング)カードは作成していません
⑬ 松井真珠店蔵
2021年6月24日 三重県志摩市阿児町神明字カシコ733-4
昭和中期頃/1951年竣工
鉄筋コンクリート造2階建、瓦葺、建築面積:26㎡
登録年月日:2021.06.24 登録有形文化財(建造物)
■解説
店舗の北方、鉄筋コンクリート造二階建の商品蔵である。桟瓦葺の切妻屋根や出格子窓で土蔵風外観とする。入口は両開き鉄扉と片引戸、網戸で、窓は鉄扉とガラス戸の両開きである。内壁は杉板張で天井を白漆喰塗。賢島駅の向かいに特色ある景観を呈する。
※注)ヘリテージ(トレーディング)カードは作成していません
⑭ かつおの天ぱく主屋
2022年10月31日 志摩市大王町波切字石干谷393
昭和中期頃/1951年竣工
木造平屋建、瓦葺、建築面積:54㎡
登録年月日:2022.10.31 登録有形文化財(建造物)
■解説
太平洋を望む大王崎に建つ鰹節製造業の住宅である。東の崖と南の道路から一段低く敷地を構え、木造平屋建の切妻造桟瓦葺、竪板張の外壁で風に耐える。現在は一階南西の四畳間で商品陳列し、他は物置とする。波切漁港の水揚げを直ちに加工できる好立地にある。
※注)ヘリテージ(トレーディング)カードは作成していません
⑮ かつおの天ぱく作業場
2022年10月31日 志摩市大王町波切字石干谷393
昭和中期頃/1951年竣工
木造2階一部平屋建、瓦葺及び鉄板葺、建築面積148㎡
登録年月日:2022.10.31 登録有形文化財(建造物)
■解説
二階建の燻し小屋と黴付小屋で、北の主屋との間の大屋根が作業場を覆う。湾曲した海側外壁は腰モルタル塗、上部竪板張で、桟瓦葺の切妻屋根が独特の外観を呈す。焙乾窯は火床を地下に設け、セイロを並べて積む。閉鎖的な黴付小屋に棲む菌が鰹節の味を決める。
※注)ヘリテージ(トレーディング)カードは作成していません